残念ながら、先日、入居者さんから次回契約を更新せず、退去したいと連絡がありました・・・
それは悲しいですね。
私もこの間初めて退去を経験したので、気持ちが良く分かります。
でも、がっかりしないでください。
退去は物件価値を高めるチャンスです!
戸建て投資を始めたばかりの人や、大家としての経験がまだ浅い方にとって、「退去発生時にどう対応するか」という問題は大きなチャレンジですよね。
ですがご安心ください!
この記事では退去を告げられても慌てず対処できるよう、退去発生時のステップを具体的に解説します。
また、今回私が初めて退去を経験して学んだことも記載していますので、ぜひ最後までお読みください。
退去発生時のステップ
退去発生時の対応ステップは以下の通りです。
1. 現況を確認する
退去の連絡をもらって、まず大家が一番初めにすることは、物件へ行き、現況を確認することです。
管理会社、もしくは入居者と退去立会日をいつにするか決めます。
退去立会日が決まったら、当日は管理会社、入居者、大家の3者で該当物件に集合します。
退去立会で行うことは、貸出時の状態と異なっている箇所を一緒に確認します。
できれば、貸出時の写真を手元に持っておくと、確認がやりやすくなります。
物件の中、外の順で1つ1つ細かくチェックし、汚れや破損がないか確認します。
確認のポイントは「その汚れや破損が入居者の過失か経年劣化か」です。
ほとんどの契約書には、以下のと記載があると思いますので、入居者の過失であれば敷金を使用したり、それでも足りなければ追加請求することができます。
【修繕】
入居者の故意または過失により必要となった修繕に要する費用は、入居者が負担しなければならない。
私の場合、管理会社さんが以下のように間取りに吹き出しを記載してくれました。
壁中落書きだらけ、穴だらけでひどい状態でした(笑)
2. 原状回復費用を見積もる
入居者さんの過失分については、入居者へ請求する必要があるため、リフォーム会社に原状回復費用を見積もってもらいます。
私の場合、かなりひどい状態だったため、原状回復費用もかなりの金額になりました。
リフォーム会社に見積をしてもらったら、そのうち、どの程度入居者に負担してもらうか計算します。
カーテンレールや照明スイッチなど破損があったものは、全額負担していただきます。
壁の落書き、穴などは、面積を計算し、その割合分を負担していただきます。
私が作成した、負担金の一覧は以下の通りです。
このように、根拠をもって負担金を提示します。
その結果、私の場合、特に争うことなく、入居者さんから提示通りの金額を負担していただくことができました。
3. 退去清算を行う
退去清算とは、入居者が負担する金額から敷金を引いた差額を大家の口座に入金することです。
私の場合、以下の清算金を入居者から入金いただきました。
入居者負担金 | 175,400円 |
敷金 | -55,000円 |
清算金 | 120,400円 |
4. リフォームを行う
リフォームを行う場合、以下の2つの選択肢があります。
➀ 最低限のリフォームを行う
② ワンランク上のリフォームを行う
➀は、できるだけコストをかけず素早く終えて次の入居者を決めることで、退去時のロスを低く抑える方法です。
壁紙や設備の損傷、劣化が無い場合、クリーニングだけでも良いです。
②はワンランク上のリフォームを行うことで、家賃の値上げを狙います。
家賃の値上げを狙えるリフォーム箇所は、お風呂、キッチン、トイレなどの水回りです。
また、外壁塗装なども見た目が見違えるほど良くなりますので、家賃アップが狙えます。
ただし、これらのリフォームは高額になります。
そのため、リフォーム費用に対して、家賃をいくらアップさせ、何年で回収できるか考える必要があります。
私の場合、お風呂のリフォームと玄関ドアの交換を行い、家賃1万円アップを達成することができました!
5. 客付けを行う
最後に、入居者を探すため不動産会社へ連絡し、入居者募集の手続きをしてもらいます。
賃貸サイトへの掲載や、現地へ入居者募集ののぼり旗を建ててもらう、など依頼します。
入居者探しのポイントは新規の時と同じですので、以下の記事を参照ください。
【これから戸建て投資を始める方へ】入居者探しの流れと探し方のポイント
退去を経験して学んだこと
私は、初めて退去を経験し、以下のことを学びました。
やっぱり入居者とのコミュニケーションは大事!
今回退去が発生した物件は、4年間の契約期間中、入居者とほとんどコミュニケーションを取っていませんでした。
入居者も借りている人の顔が見えないと、物件を大切に扱う意識が薄れてしまいますよね。
これからは、半年に1度くらいは現地へ行き、周辺の掃除をするついでに入居者と話をする機会を持とうと思いました。
戸建て投資は原状回復費用が高い!
戸建て投資はファミリー層がターゲットです。
そのため、小さいお子さんがいる可能性も非常に高いです。
小さいお子さんがいると、どうしても物件は汚れや損傷が多くなりがちです。
これからは、退去時の原状回復費用は高いものと捉え、
敷金は2ヶ月分しっかりもらっておく
プラス2ヶ月分の費用を見込んでおく
ようにしたいと思います。
退去は物件価値を高めるチャンス!
私が初めて退去の連絡をもらった時はとてもがっかりしました。
しかし、すぐに気持ちを切り替え、
「元々家賃相場より低い家賃で貸していたから、これをきっかけに家賃を値上げできるのでは?」
と考えました。
家賃を値上げするために、物件価値を高めるリフォームを行い、結果、家賃1万円アップを達成できました。
物件価値を高めるリフォームと家賃アップは、オーナーチェンジで売却するときも有利になります。
これからは、退去があってもがっかりせず、物件価値を高めるチャンスだ!と捉えるようにしたいと思います。
まとめ
最後に、退去発生時の対応ステップとポイントをおさらいです。
ステップ | ポイント | |
---|---|---|
1 | 現況を確認する | 汚れや破損が入居者の過失か経年劣化かをチェックする |
2 | 原状回復費用を見積もる | リフォーム会社の見積に対し、どの程度入居者に負担してもらうかを明らかにする |
3 | 退去清算を行う | 入居者から清算金を入金してもらう |
4 | リフォームを行う | 最低限のリフォームか、家賃アップを狙ったリフォームを行うか選択する |
5 | 客付けを行う | リフォーム後、すぐに管理会社へ連絡し、賃貸サイトへ掲載してもらう |
コメント